古い時代には庶民だけでなく、貴族までもが灸療治に親しんでいました。
「灸」が日本へもたらされてから1500年余り。医療技術が進歩して不治の病が怖いものでなくなっても、肩こりや腰痛は未だに克服出来ていません。肩こりや腰痛は生命予後は悪くありませんが、日々のちょっとした不調(未病)の積み重ねが後の大病につながります。
現代医学では「ちょっとした不調」ではなく「病気」になった時に初めて本領発揮、薬物治療中心で「治療」していきます。しかし、灸治療は「病気」になった時はもちろん、この「ちょっとした不調」にもオールマイティーに対応していけるのです。
この技術を多くの方に施す事の出来るきゅう師はなんと素晴らしい職人でしょうか。
「灸」は様々な方法で現代まで受けつがれていますが、昨今は透熱灸治療を行っている鍼灸院が少なくなり、また、灸治療のテクニックを習得出来ていないため、その効果を最大限に治療に生かせないきゅう師の方々もいらっしゃいます。
からだに現れた、治療に有効な「反応点」を探るテクニック、艾の大きさや固さを自在に変えて刺激量を調整できる捻りテクニック、両方のテクニックを習得する事ができれば、どのような病や状態でも最適な灸治療をすることができるのです。
本研究会は深谷灸法の勉強会を定期的に開催し、昭和の名灸師と呼ばれた深谷先生の著書を読み解きながら、取穴テクニックと施灸テクニック両方のスキルを磨いていくことを目的としています。また、棒灸や竹の輪灸など、透熱灸以外の施灸テクニックの講習会も不定期で開催しています。
基本的には鍼灸師・鍼灸学生の方を中心とした講習会ですが、灸をしてみたいというお灸ファンの一般の方も歓迎いたします。
講習会の様子などは逐一FacebookやTwitterで発信していますのでご覧ください。
灸法臨床研究会では毎月1回、日曜日にお灸の勉強会を開催しています。また、定例会とは別に特別講座として、様々な講習会も企画しています。東洋医学やお灸に興味のある方ならどなたでも参加できます。詳細はこちらをご覧ください。
【11月の講座】
①お灸の学校10
*座学編*
日時:2024年11月23日(土祝)13:00~17:00
会場:オンライン開催(ZOOM)
内容:
13:00~14:00 「艾製造の今」 ㈱山正
→日本や中国での艾製造の現状の紹介、艾製造の将来などについてお話頂きます
14:00~14:30 「焙烙灸探訪」 事務局
→焙烙灸の紹介と、様々な「被る」タイプの伝統灸についての紹介です。
14:30~17:00 「出土文献の灸法-お灸のルーツを探る-」 宮川浩也先生
→『素問』『霊枢』成立以前のお灸の姿についてご講義頂きます。
*実技編*※定員に達したため受付停止中です
日時:2024年11月24日(日)12:00~16:30
会場:江島杉山神社本殿(JR両国駅徒歩6分)
内容:
9:00~11:00 東京史跡めぐり
→澤田健先生の墓参・根岸の中村温灸院(しょうが灸)見学を予定しています
12:00~13:30 「備前百会灸」 石部春子先生
13:30~15:00 「ネパール棒灸」村山恵子先生
15:00~16:30 「竹ノ輪灸」鈴木幸次郎先生
参加費:座学編のみ参加:6,000円 東京史跡めぐり:無料(交通費別途)
お申込み:こちらから
①深谷灸法技術鍛錬講座(12-3月期・第1回目)
日時:2024年12月22日(日)10:00~16:30
会場:江島杉山神社(JR両国駅徒歩6分)
講師:今野裕先生 土屋貴史先生
内容:
①10:00~12:00 深谷灸法施灸基礎実技1
②13:00~16:30 深谷灸法総論
参加費:①3,000円 ②5,000円 ①+②8,000円 全コマ参加(3回分)16,000円
お申込み:こちらから