日本内経医学会会長の宮川浩也先生を講師に、古典文献から養生やお灸を読み解いて頂く講座です。大変解りやすい講座で、難しい古典でも頭に残りやすい講義が人気です。
講座開催日時・講座の様子
●1回目
日時:2015年11月29日(日)13:00~16:30
場所:ルノアール新宿区役所横店
講師:宮川浩也先生(日本内経医学会会長)
「恬憺虚無」をテーマに、治療家の心構えについての講義がありました。
「恬憺」とは「無心・無欲」の意味で、治療家の心構えとして大事な部分です。しかし、ただ何も考えないのが「無心」ではなく「偏らず冷静に判断する」という意味合いも含まれているのです。
初心者は治療技術や知識、患者からの情報に惑わされ、あれこれと思案しながら治療をしていきます。しかし、ベテランの治療者は患者の状態や自分の経験から、最適の治療を「冷静に」選択する事が出来るために初心者より治療効果が高いのです。ベテランの治療者は患者に対峙する場合、冷静であると同時に長年の熟練した腕と経験から「無心」に治療する事が出来るのです。
自分自身の治療技術や知識のレベルアップだけでなく、「冷静に判断する」事が出来る心構えを培う事も治療効果の向上につながるのだと感じました。
●2回目
温灸のススメ~宮川浩也が語る『温灸読本』の世界~
日時:2016年12月23日(日)13:00~17:00
会場:東京都はりきゅうあん摩マッサージ指圧師会会館3F(JR神田駅徒歩3分)
講師:宮川浩也先生(日本内経医学会会長)
今回は先生の名著『温灸読本』をテキストに、経絡の概念や温灸のテクニックを学びました。
東洋医学の特徴はこころとからだの「調和」を目指す事であり、からだの和とは臓腑の和・体表の和・気血津液の和の総合的な和によって保たれます。中医学は臓腑や気血津液の不和の解消に適したテクニックであり、日本の鍼灸では体表の不和を調える事を得意とするそうです。体表にも5段階あり、上から皮・肌・脈・筋・骨の層があります。それぞれ不和がどの段階で起きているかによって使う手技や刺激量も変わって来ます。
今回のテーマに即して、お灸の得意とする皮・肌の層について更にお話が進みます。肌の層を丁寧に診る「撮診」や冷えの状態を診る触り方など、参加者がお互いに触診し合って、人によって肌の質感や温度が異なる事を学びました。
後半部は先生の実際の治療に沿って、デモ患者(参加者)の体表撮診や、冷えに対しての灸頭鍼・知熱灸・八分灸の使い分けなどの実技がありました。
参加者の声
:少人数でとても良く話を聞く事が出来てとてもよかったです。宮川先生のお話は色々な方から聞いていてとても参考になりました。アトピーが私はあるので、なるべくお灸を使いたいと思っているので助かりました。(30代鍼灸師)
:宮川先生の講義はとてもわかりやすく、臨床経験が長い人初学者も得るものが多い講義内容だと思いました。(30代鍼灸師)
:普段臨床で疑問に思っていた事が、今回分かりやすく解説していただき、大変勉強になりました。次回はぜひ、鍼について話していただきたいです。(20代鍼灸師)
●3回目
灸術温故知新~お灸を古典から考える~
日時:2017年10月29日(日)13:00~17:00
会場:東京医療福祉専門学校7F実習室
講師:宮川浩也先生
参加者:29名
●4回目
養生を語る~養心と養形~
養生を始める~養生法と養生灸の実演~
日時:2019年3月31日(日)13:30~16:30
会場:江島杉山神社 本殿(JR両国駅徒歩6分・都営地下鉄森下駅徒歩8分)
講師:宮川浩也先生
受講料:学生3,000円 一般4,000円
内容:養生についての講義 養生灸の実演
参加人数:28名